建物の表情_1

建物の表情には大きく分けると2通りあると思います。

ひとつは均質なパターンで構成する方法、
もうひとつは内部空間の機能を考えてそれを表情に出す方法です。

上の写真では左側のガラスブロックの部分が図書館の開架書庫の吹抜け空間です。
右は点字朗読室や公民館の講義室です。
地面に接する部分の列柱は地下の自転車置場へのスロープです。
その上にあいている黒い穴は1階の飲食店のための排気口です。

本を読む空間にはやわらかい光を、朗読室などは庇を作って直接光を入れないように、
あるいは排気口をなるべく目立たないように、などなど・・
そういった機能に応じた窓廻りの計画が外観に表情を与えています。

窓先に帯状に見えるのは、バルコニーやプラントボックスです。
こういう要素で顔つきのバランス、一体感を調整しています。

一番上の丸い穴は何かって?
ここにはホールがあるよ!っと
遠くからも分かってもらえるようにアクセントとしての丸窓です。

他にもこんな表情のところもあります。
逆コの字型の目地は地震の際に構造体である柱梁を傷めないための構造スリットです。

中央のガラスが出っ張っている部分はホール前の展望コーナーです。

こんな感じで
南側の公園の景色が見渡せます。

種明かしのようですが全容はこんな感じで、
交差点に面したところにはアクセントで
図書館、子供読書コーナーがあります。
右奥にいくにしたがって普通の細長窓になっていますが
このあたりは民間のテナントオフィスエリアです。

そんなこともあって手前の部分には楽しい公共施設が詰まっているよー!
という丸窓の表現があるわけです。

CLOSE